かしばのしごと本
きっかけ
香芝には多種多様な企業がたくさんあるんやけど、これらを広く知ってもらえるような何かをやりたい。
タウンページ的なものぐらいしか思いつかへんねけど・・・
-香芝市商工会
提案
感性豊かな若い写真家たちに仕事の風景を撮影してもらい、写真集として世に出すのはどうでしょうか?
多くの人が見慣れた仕事の風景ではない、新しい視点からの仕事の風景と共に、しごとの紹介をする文章を添えた写真集なら、今までにない形で多くの人に興味を持ってもらえると思います。
-アスタリズム 仲村
制作現場のウラガワ
企画メモから
香芝という土地は、電車・車でも30分ぐらいあれば大都市にアクセスできる便利な土地。
ここに住む人の多くが大阪方面に通勤しているけれども、実は香芝市内にも沢山の企業があり、働くところがある。
この企画はただ香芝市内の企業を紹介するのではなく、地元で働きたくなる、そして働ける場所があることを視覚的に伝える道具として制作するのが良いのではないか?
そのためには手にとってじっくり読むことのできるストーリーと写真が織りなす写真集という形が向いているのではないか。
制作物メモ
関わる人が多いプロジェクトだから、完成形になるべく近いパイロット版を制作し、クライアント・スタッフ・協力企業にイメージしてもらいやすい実物をもとにプロジェクトを進めていこう。
写真集として手に取りやすい形を探る。
女性が手持ちのバッグにすっと入れられるぐらいのサイズ、且つ写真が活きるようにするためにはどうしたら良いのか?
私達が出した結論はA5横サイズ。このサイズであれば店舗においてもらうときに邪魔にならない。
よくある無料配布の冊子ではなく、商品として出せる写真集にすること。
そして、部屋に飾りたくなる内容であること。
そのためには中身はもちろん、紙自体にもこだわる。
当然、製作コストは上がるが「有料」の写真集であることで制作側の本気を感じてもらい、読み手にしっかり読んでもらえる関係を作りたい。
現場の話
撮影は3日間かけ、フォトグラファー1人・ライター1人・ディレクター1人のチームを2チームで取材を行った。
取材チームが現場について感じたことをそのまま切り取ってほしいと思っていたので事前の情報は、ほぼ提供しなかった。
アスタリズムでの仕事はいつも笑いが絶えない。
フォトグラファー達は「ロードムービーみたい」と、楽しそうに撮影の合間にも香芝の風景を撮影していた。
広報の話
こういったプロジェクトでは、制作することばかりに目が行ってしまい、広報が弱くなってしまう。
そこで、かしばのしごと本では、従来の広報手段に加えて、地元メディアにしっかりと取材してもらうために「完成披露レセプション」を開催。
さらに、香芝市内の飲食店を中心に専用のスタンド・ポップをつけて提供し、食事をしに来たお客様が気軽に手に取り、話題にできる仕掛け作りをした。