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仕事のウラガワ

吉村化成株式会社 ラッピングトラック

きっかけ

今、プラごみが世界的に注目されていて、うちとしても地球環境を良くするためにできることをやりたい。
地元の小学生に毎年「環境教育」のために会社見学に来てもらってるんやけど、もっと多くの人にこの問題を知ってほしい。
今度、会社の業務用トラックを新しくするんやけど、このトラックを使ってなにかできんかな?
会社見学に来た小学生たちが描いたポスターを使いたいと思ってんねん。
– 吉村化成株式会社 吉村社長

提案

いい取り組みですね!ぜひ協力させてください!
トラックのラッピングでしたら三面使えるので、子どもたちが描いたポスターをトラックに掲載しましょう。
ただ、それだけだと本来の用途である「業務用トラック」として意味が出なくなってしまうので、吉村化成がどういう会社なのかを伝える内容も盛り込みましょう。


ヒアリングメモから

吉村化成さんは創業から半世紀に渡りプラスチックの「器(ウツワ)」作ってきた製造業の会社。
老舗企業としては珍しいぐらい常に新しい技術を取り入れ新商品を開発している。

そのコンセプトは次の世代の為にできること。

  • 環境に配慮した地球に優しい植物由来材料を使って製品を作る。
  • 従来より少ないプラスチック材料で今まで以上の製品を作る。
  • 使う人が怪我をしないための器作り。

と、「うつわ」を通して人を大切にする。

ヒアリングを通して感じたことの一つに、吉村化成、というより、吉村社長は地元愛が強い。
自社の商売もしっかりやり、さらに地元に住む人の為に、自社としてどういう関わり方ができるのかをいつも考えている。

「このプロジェクトでは、”うつわ屋”として、これからの世代のために、より良い環境を作っていく思いを営業トラックに託し、多くの人に届けたい。」

ヒアリングを通して、何度も出てくる「うつわ屋」という言葉に誇りと熱い思いを感じた。

企画メモから

そもそも器ってなんだろう?うつわには何を入れる?
例えば飲み物・食べ物・大切な物などなど。
満たされた器を人から人へ渡す。
つまり、吉村化成は器を通して「人」と「人」をつないでいるのではないだろうか。

今回掲載する絵は別々のテーマで描かれているため、全体としてまとまりが弱い。
そこで、掲載面にテーマを設ける必要がある。
掲載面には「うつわ ギャラリー」と名付け、展示室をイメージしたデザインで子供たちが描いた絵を掲載する。

トラックをラッピングしたときに一番見られるのはどこだろうか?
運転時と停車時で変わるけれども、やはり側面が一番露出効果が高い。
側面は吉村化成という企業を知ってもらうための面として使うことにする。

子供が描いた絵には、あおり運転を防止する効果があるらしい。
確かに、子供が描いた絵をみるとほっこりする人が多いと思う。
背面にはうつわギャラリーが最適。

CATEGORIES

Design, Planning

CLIENT

吉村化成株式会社

ART DIRECTOR / DESIGNER

佐藤 圭一

PRODUCER / PLANNER / COPYWRITER

仲村 尚史

YEAR

2019